ここのところ、妻は娘に「アンパンマン」を観せていない。
娘の方も、「アンパンマンが観たい!」と騒ぐわけでもないので、
特に問題はないのだが、
あれほど、ブームだったアンパンマンも呆気なくそのムーブメントが去ってしまった。
妻が娘に「アンパンマン」観せない理由として、
一番は、「アンパンチで全てを解決していいのか!」という疑問である。
そもそもアンパンマンと他のヒーローにない最大の特徴は、
自分の頭をお腹の空いた人に分け与える、という自己犠牲だ。
ところが、グロテスク、だという理由で、
近年のアンパンマンにそのシーンはない。
ただのお安いヒーローものになっているのである。
妻はこのことに敏感に反応し、
娘の情操教育に良くないと判断したようだ。
私は妻の判断は正しいと思う。
本来、やなせたかしは、子供騙しを嫌った。
子供にも本気の物語を作らなければダメだ、
と言っていた。
ただ、今のアンパンマンはそうなっていない。
ってなわけで、我が家の短いアンパンマンブームはあっさりと終わったわけである。