そろそろやめてほしい。
「国民に信を問う選挙」
問われた方は困る。
有権者は新メニューがパッとしない吉野屋に入り、
仕方なく「牛丼」を注文したようなもの。
自民党は「やっぱり、牛丼が人気ですね」
と、当たり前のことを確認しただけにすぎない。
日経新聞でゲーテのファウストの記事が出ていた。
節約嫌いの皇帝が財政難に苦しんでいたとき、
悪魔のメフィストが現れてささやく。
「どんどんお金をばらまけばいい」
皇帝は悪魔の囁きに屈して、お金をばらまく。
最初は、そのお金で酒池肉林の大騒ぎが出来たが、
そのうち、大インフレが起きて国が滅びてしまう。
ドイツは、第一次世界大戦の後、
強烈なインフレに見舞われ、国が崩壊寸前になった。
その時、すい星のように現れたのがヒットラーだ。
安倍政権の政策が、悪魔に魂を売ったように感じるのは
私だけであろうか。
それでも選択肢が牛丼くらいしかない、
この国のメニューは貧相である。
ただ、牛丼に代わる画期的なメニューが登場したときこそ、
我々は厳しい目でその新メニューを見定めなければならないときだ。
この閉塞感は、新しい何かを生み出そうとしている。
それは、とても危険なことでもある。