世界中を席巻している、「アイスバケツチャレンジ」。
批判的な記事も含めて、毎日、ネットで大騒ぎ。
だいたい、私はこういう記事にはスルーするのだが、
時事ネタについて考えることも、
ちょっとは必要かな…と思い、書いてみます。
まず、第一に思うのは、
これを考えた人って結構優秀だな…ということ。
チャリティーという大義名分もあり、
北半球が真夏で、熱い時期なので、
ウケる要素がたくさんある。
そして、使命というルールがあることによって、
遺恨のある相手を指名する、などのおもしろさもある。
基本的に企画勝ちなのだろうと思う。
ただ、企画が面白いだけに、そもそもの趣旨が何だっけ?
ということが見えにくくなってしまうというリスクがある。
ALS:筋萎縮性側索硬化症
体中の筋力が衰えていくという原因不明の難病。
現在、山中伸哉教授がips細胞の技術を応用して、
この病を解明しようと試みていることは有名である。
体を動かすことはおろか、物を飲み込むことも出来ない。
会話はわずかな眼球の動きだけで行う。
その病とアイスバケツが、やっぱり結びつかない。
氷水を被った人の中で、そういうことを感じながらした人が
何人いただろうかという疑問はやはり残る。
巧みな企画は時として一人歩きしてしまう。
それを防ぐには、伝えるマスコミのモラルと
記事を読む我々のセンスにかかっているのかもしれない。