40になり、いろいろなことに挑戦しはじめた。
その中の一つが詩である。
もともと、小学校のときなどは詩を書いていたのだが、
いつの間にか書かなくなった。
小説やシナリオにシフトしてきていき、
自然に書かなくなったのだ。
そんなわけで、4月の上旬。
毎日、無理矢理書いた。
それを、少し漬けておき、今、読み返している。
読み返してみると、自分の考えや今抱えているテーマが、
凝縮されていることに驚く。
「ああ、これが物語の種なのだろう」
と、気づく。
作家になると、必ずぶつかる。
観客や読者に受けるものを書くのか、
自分の書きたいものを書くべきなのか。
プロである以上、読む人、観る人に満足してもらう必要があるのは当たり前。
しかし、それだけでは保たない。
迎合し、何かをなぞったものにしかならない。
自分が真から楽しめない物は、他の人が読んでも楽しめるはずがない。
詩には、自分が楽しめる物語の種が詰まっている。
それを、じっくり吟味し、皆が楽しめる世界へと誘う作業が必要なのだろうと痛感した。