オリンピックが一年延びたことで、
ベテランと呼ばれる選手の中には引退を表明した選手もいる。
そんな中、延びたことでメンバー入り出来た選手もいる。
男子バレーボールの髙橋藍選手は完全に後者だ。
2020年1月。我々は家族で春高バレーの決勝戦を観に行った。
通常、代々木で行われるこの大会だが、オリンピック開催の関係で
近くの武蔵野の森体育館で行われていたからだ。
そのとき、別格の力を発揮していたのが、当時、東山高校3年の髙橋藍選手だった。
ほとんどのスパイクが決まり、全く止められない。
まさに、レベルが違っていた。
しかし、彼が8ヶ月後に開催されるオリンピックの舞台に立つことは出来なかっただろう。
それが、プラス1年されたことで間に合った。
ここからは、個人的な感想だが髙橋藍が入ることで、
全日本男子のバレーは現時点での完成形が作れたと思う。
かつて、世界の潮流に合わせて大型化を図ったことがあったが、
今の全日本男子は、高さよりも守りのバレーに振り切った。
あんなにサーブカットが入って、スパイクレシーブが出来るチームはこれまでになかった。
通常、男子バレーボールの国際試合では、スパイクが強烈すぎてラリーが長く続くことは少ない。
それが、女子の試合か、と思うくらいラリーが続く。
その中心に髙橋藍がいることは間違いない。
レシーブがめちゃくちゃうまい。
中学1年にリベロを経験したことがある、というだけはある。
まだ、世界ランキング上位国と対戦していないが、
対戦したときどれくらい通用するか楽しみだ。