娘に最近、聞かれた。
「何で、トゥトゥ(娘は私をこう呼ぶ)は朝から夜までお仕事してるの?」
基本的に家で仕事をしている私の姿を見て、
娘は不思議に思ったのだろう。
加えて、自分と遊んでくれない不満も重なったに違いない。
それを聞いた妻は「家族のために働いてくれているんだよ」と、
よくある常套句を娘に言う。
私はすかさず否定する。
「別に家族のために仕事してるわけじゃないよ。
だって、家族がいないときも、俺、一生懸命仕事してたもん」
妻は「だったら、単純に楽しいからじゃない」と、笑った。
妻の意見は概ね正しい。
たしかに仕事だからつらいこともある。
それでも、私は仕事を楽しんでいる。
むしろ、楽しくないと、こんなにシンドイ仕事は出来ない。
「楽しいと思える仕事に就ければ人生の7割の幸せを手に入れたようなものだ」
と、村上龍が言っていたが、
満更大外れな意見ではないかもしれない。
なぜなら、仕事に人生の大半を費やすからだ。
娘が将来どんな仕事に就くのか分からないが、
楽しいと思い得る仕事に就ければ、
きっと、今の私の気持ちが分かるのかも知れない。