詩人・吉野弘の代表作「祝婚歌」にこんな一節がある。
「正しいことを言うときには
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい」
とかく私たちは正しさを求める。
不安だからだ。
自分が間違っていないか、迷い、疑っているからだ。
だから、少しでも間違ったものに対して攻撃し、
自分の正当性を声高に掲げる。
その傾向はネットやメディアが発達して顕著になった。
ただ、自分が正しいことを言ったと思ったときに、
詩人の声に耳を傾けて欲しい。
正しいことが優しいとは限らない。
正しいことは必要だが、万能ではない。
分かっていても難しい事だが…