何となく閉塞感を感じながらここ数日過ごしているのには理由がある。
巨人の野球賭博問題である。
「何とも言いようがない」
と、高橋監督が言ってはいけないように思うが、
まさに、今の私の心境と重なる。
残念とかそういう話ではない。
怒り…違う。
だから、何とも言いようがないのだ。
そんな中、先ほど仕事の合間に巨人のオープン戦を観た。
何イニングもタイムリーが出ない打線は、
私の心と同じように閉塞感に包まれていた。
西武のピッチャー岸の調子もいい。
打てない。
そんな中、西武の攻撃中。
渡辺の打った打球はライトにフラフラと飛んだ。
そのボールに大田がダイビング。
取れなかった。
お世辞にも守備がうまいわけではない。
重信や松本、亀井ならば取れただろう。
でも、彼は必死だった。
次の回、大田は打席を迎えた。
前の打席呆気なく、打ち取られていた。
その反省からかボールをしっかり見ている。
そのどっしりとした佇まいが好調・岸を
動揺させたかどうかは定かではないが、ノーストライク3ボール。
そして、4球目。
大田の振り抜いた打球は、外野の頭を越えて2ベース。
続く、岡本がレフト線に二塁打を放ち、
長く続いたタイムリー欠乏状態から脱却した。
久しぶりに感動した。
これが、野球賭博問題を払拭できる力など到底ない。
問題の次元が違う。
しかし、こういうことの積み重ねでしか、
抜け出せないであろう。
大田や岡本は自分のためにやっている。
生き残るために必死なのである。
しかし、野球賭博問題で汚れてしまった球団を
何とか自分たちの力で…と、頭のどこかにあるだろう。
長い道のりだ。
甘くはない。
何年かかるかわからない。
しかし、乗り越えるためには、
一球一球に全力を尽くすしかない。
ファンは、全てを見ている。