痛い!

それは、いつものように娘がお風呂を入るのを嫌がって

暴れているときに起きました。

私が、娘の手を引っ張り、

娘は、逃げようと思い切り体重をかけた、その瞬間。

「痛い!」と、火が付いたように泣き出しました。

 

実は、以前にもこんなことがあり、

気づいたら、けろっとした顔をしていた時もあったので、

最初は、「そのうち、治るだろう」と思っていました。

ところが、様子がおかしいのです。

まず、痛がり方が今までとは全く違うということ。

「どうしたら、治るの! 痛い!」

と大騒ぎ。

さらに、腕が上がらない。

 

これは、病院に行かなければ…

しかし、土曜の夕方。

一般診療はほとんどの病院でやっていない。

時間外診療の病院を探し、電話。

整形外科の先生が、たまたま当直でいる病院が

近くにあったので、早速、行くことに。

 

娘は、道すがらのタクシーの中でも、

痛みを訴えている。

 

助かったのは、娘が「痛い!」と大騒ぎしながらも、

しっかりとしていたところ。

病院の先生に診せたとき、しっかりと症状を伝えられたのだ。

「どこが痛い?」

娘は腕の上腕部を指す。

「ここ(肩)は痛くない?」

娘、頷く。

「グーパーは出来る?」

娘、軽くする。

「腕は上がる?」

「無理」

 

これで、先生は分かったみたい。

「肘が抜けたのかもしれませんね」

先生は、娘の腕を取って軽くひねりました。

そして、

「これで入りました。もう、痛くないと思いますよ」

はい?

こんな簡単に治るのか?

疑わしい目で娘を見ると、嘘のように腕を上げる。

マジか?

 

聞くと、筋肉が発達していない幼児は、

簡単に肩や肘が抜けてしまうらしい。

「小児肘内障」
http://kotoseikeigeka.life.coocan.jp/13shounichunaishou.html

というらしい。

「捕まえるときは、体を捕まえるようにしてください」

という、先生。

「私、そんなに引っ張ってないですし、これまで、もっと強く引っ張ったことがあったのですが…どうなったら、なるんですか?」

「いや、強く引っ張ってもならないときはならないですし、なるときは簡単になったりするので、気をつけるしかないんです。そして、今回みたいになったらすぐに病院に来てください」

とのこと。

 

家に帰り、私と妻も少し反省。

その日は娘をお風呂に入れず、次の日に入れようと決めました。

そして、私が一人でお風呂に入っていると、

なんと、娘は自分からお洋服を脱いで入ってきたのです。

 

何も言いませんでしたが、きっと、娘なりに暴れて大騒ぎしたことを

反省したのでしょう。

 

こういう自然な心は、教えごとではなく、

娘が本来持っている気質なのだろうと思う。

 

こういう気質を生かしてあげられればいいなぁ。

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