日経新聞に池上彰さんのコラムが載っていた。
先日の自民党・国会議員による「マスコミ懲らしめ発言」に
対する内容だった。
新聞やテレビの論調よりも、スマートな意見だった。
切り口もおもしろい。
我々は資本主義社会に生きていて、
マスコミも資本主義社会の中で競争している。
マスコミは新聞・雑誌ならば、部数を増やすため、
テレビならば視聴率を上げるため(広告収入に直結するから)に
必死になっているわけである。
その論理で言うならば、
法案を自分たちの意に沿うように報道されないのは、
彼らの情報発信の仕方が悪いからである、というのが、
池上氏の論調である。
「なるほど」と思わず膝を叩きたくなった。
ただ、天邪鬼の私は、もう少しうがった見方をしてしまう。
一番たちが悪いのは、この論調を操ることができる輩ではないだろうか。
自民党の勉強会の皆さんは幸いにも、賢くなかった。
警戒すべきは、賢い人がマスコミをうまく扱ったときだ。
そういう意味で、資本主義から一線を画している、
池上さん出身の公共放送の役割が重要になってくるわけだが…
そのトップ人事に首相の息がかかっているということを
忘れてはいけない。