「お前はセッターのハンドリングじゃない」
と、監督に罵られ続けた高校時代から、
柔らかいハンドリングをすることは、
私にとって憧れだった。
その後、大学二年生までバレーを続け、
インターバルはありながらも、
細々とバレーを続けてきたが、
あの柔らかいハンドリングをつかむまでには至らなかった。
そもそも、高校の監督が言うように、
私にはセッターの才能がない。
腰を痛めたことをきっかけに、
ソフトバレーをはじめて6年。
何とか、昔取った杵柄でそれなりには出来るのだが、それなり。ほかの技術はごまかせても、トスだけはごまかせない。
それで、再びあの柔らかいハンドリングについて、
考えてみることにした。
高校の監督は、あまりにハンドリングが悪い私に、ジャンプトスをするように指導した。
空中でタメができるので、そこで、ボールをコントロールできる。
しかし、今はジャンプトスを連続すると、足がつる。
昔のようには動けない。
そこで、空中でタメを作るのではなく、
ひざを少しだけ曲げてそこでタメを作ればよいのではないか、
と思い立ちやってみた。
すると、意外にこれが功を奏する。
天性のハンドリングの悪さはそのままなので、
たまに、ボールがぶれることはあるが、おおむね良いトスが上がるようになった。
中学生から夢見ていた、柔らかいハンドリングが、
まさか、40のおっさんになって出来るようになるとは…
継続は力なりですな。