ここ3年。ありがたいことに某公共放送さまからお仕事をいただき、いくつかの番組を作ることが出来ました。
今では、すっかりNHK(以下NHK)の人みたいな顔をしていますが、
実は、現在に至るまで驚きと戸惑いの連続でした。
地方局で育ち、民放の番組しかやってこなかったものにとって、
一番戸惑ったのは、独特の用語です。
思い起こせば、テレビ業界に入った頃、ほとんど業界用語が分からず、
先輩達の話している訳の分からない言語を、
自分なりに解釈しながら仕事をしていました。
それがだんだん分かってきて、当たり前に使うようになってから、
また、新しい言語を覚えなくてはいけない、そんな感覚でした。
まず、躓いたのが、
【本編集】のことを【ECS】と言うこと。
本編集とは、仮で編集した映像をもとに、ポスプロダクションで編集する作業を言います。
【ECS】が何の略なのか未だにわかりません。
以下、並べると、
【外観】建物を外から撮ること → 【外うち】
【フリップ】スタジオに出す紙のボード → 【パターン】
【ロゴ・サブタイトル】ずっと出しっ放しにしているテロップやロゴ → 【マスコット】
【打ち合わせ】 → 【打ち込み】
ほんの一例ですが、これらは他の民放では使わない、NHK独特の用語だと思います。
なぜ、こうした独自の用語が生まれたのか、とても不思議です。
なので、私の中ではNHKはとてもミステリアスな存在なのです。