めちゃめちゃ忙しい中、サマセット・モームの「月と六ペンス」を読みました。
渇いているけど、粘着質な人間の描き方は、
サマセット・モームならでは。
「人間の絆」でも遺憾なく発揮されていた、あのどうしようもない人間の業。
ともすると、辟易しそうなところなのですが、
なぜか、胸がすっとするのはなぜなんでしょう。
人間なんてこんなもんだよな、
という諦念と化けの皮を剥がした心地よさがあるのかもしれません。
肉体的にも精神的にも疲れていたけれど、
どういうわけか、癒やしてくれる作品でした。