1月の連ドラを今、観ました。
鎌田敏夫先生の「逃げる女」。
数年前、大河ドラマでの盗作騒ぎから、
あまり書かなくなりましたが、
「男女7人シリーズ」を始め、数々のヒットドラマを紡ぎ出した
大作家です。
私の師匠・猪又憲吾先生と同世代で、一度共同執筆をしたらしい
のですが、「彼にはとても適わない」と、言っていました。
何が、そんなにすごいのか。。
それは、「ポップな感性」だそうです。
師匠は、鎌田敏夫と同じ土俵では勝てない、と感じ、
その後、時代劇や2時間のサスペンスなどを書いていったと言います。
しかし、「逃げる女」は鎌田敏夫のポップな感性は完全に封印されていました。
罪とは何か、女の寂しさと執念に寄り添った、
文芸作品とも言える作品でした。
ひいき目もあるかもしれませんが、
師匠・猪又憲吾の系譜をどこか辿っているように感じてなりませんでした。
もしかしたら、鎌田先生も猪又先生の感性に憧れを抱いていたのかもしれない…
などと、勝手な感傷に浸りながら観ていました。
素晴らしい作品でしたが、視聴率は悪かったようです。
やはり、あの感性はウチの師匠同様に、世間に理解されにくいのでしょうか…
いずれにしても、鎌田敏夫という作家の幅の広さを感じました。