菓子折

不動産屋が菓子折を持ってやってきました。

契約書の更新書類が半年も遅れてしまったから、

だ、そうです。

手続きも終わっていたし、

書類が届いていないのも忘れていた私にとって、

ラッキーとも言えるこの出来事。

 

しかし、担当者の脅えたうさぎのような目を見て

思い出しました。

 

3年ほど前、エアコンが壊れた時のことです。

それを不動産屋に訴えたところ、

なんと、半年も放置されてしまったのです。

部署もたらい回しにされて、

担当者も辞めて、誰が後任だか分からない。

などと、無責任なことを言われ…

ついに、私はぶち切れました。

普段、あまりぶち切れないのですが、

切れると恐いらしいです。

 

それから、

「私が責任を持って担当させていただきます」

と、そのとき菓子折を持ってきたのが、

今の担当者です。

 

つまり、あのときクレームを入れていなかったら、

契約書と共に菓子折があったのだろうか、と

疑問に思う私なのです。

 

「いいのかな?」

「これだったら、クレーム入れたもん勝ちじゃん」

自分でクレームを入れておきながら、

私の中でこんな思いが渦巻いてしまいます。

 

こういうことが積み重なって、

クレーマーは産まれ、

もっと、大きく言うとやくざやタカリも産まれるのでは。

なんて、つまらないことを思ってしまいます。

 

封を開けると上等なせんべいが入っていました。

 

「わーい」と

詳しい事情を知らぬ妻が、

真っ先にボリボリとむさぼり食べていました。

 

たしかにせんべいはおいしかったです。

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